みなさん、普段「データ分析」を意識してやっていますか。
「え?そんなこと、うちはやっていないよ」と答える方も多いと思います。
でも実際は、売上を見たり、工事の件数を振り返ったり、「今年は忙しかったな」「あの現場が多かったな」と考えたり、
そういうことは年末になると自然にやっているはずです。
それも立派な振り返りですし、見方を少し変えるだけで、データ分析と呼べるものになります。
建設業のデータ分析というと、難しい表やグラフを作るイメージがあるかもしれませんが、そんな話ではありません。
自分の会社が、
「誰から」「どんな相談を受けて」「どんな仕事をしてきたのか」
これを一度、整理して見ること。
それだけでも、来年を考えるヒントは見えてきます。
新年にいいスタートを切れるように、年末ぎりぎりのタイミングでもできる簡単なデータ分析で、一年を振り返ってみましょう。
建設・リフォーム業におけるデータ分析は感覚を裏付ける「確認作業」
建設業でいうデータ分析は、何か新しいことを始めるためのものというより、今の状態を確かめるための作業に近いです。
・どんなお客さんが多いのか
・どんな工事が中心になっているのか
・同じお客さんから何度も頼まれていないか

こうしたことを、「たぶんそうだと思う」ではなく、一覧にして「やっぱりそうだった」と確認する。
現場に出ていると、
「最近こういう相談が増えた気がする」
「この手の工事、続いてるな」
と感じることがあります。
その感覚が合っているのか、たまたまなのか。それを確かめるのが、数字の役割です。
感覚経営が悪いわけではありません。
むしろ、長くやっている人ほど感覚は当たっています。
データ分析は、その感覚を裏切るものではなく、裏付けを取るための道具だと考えると分かりやすいです。
売上や利益を見るだけで終わらせず、「誰の、どんな困りごとを解決してきた結果なのか」
年末に一度やってみるだけでも、来年の方向性を考える材料にはなります。
数字を通して傾向を客観化、経営に生かす
データ分析というと、「売上が上がるかどうか」みたいな話になりがちですが、
本当の価値はそこだけではありません。
一番大きいのは、自分の会社が今どの位置にいるのかが分かることです。

海外の調査結果ですが、12カ国、約1,275人の建設業関係者を対象に、「データ活用」について調査したものがあります。
この調査で分かったのは、建設会社の8割以上が、まだデータを十分に活かしきれていないという事実でした。
裏を返すと、ほとんどの会社は「感覚中心」で経営していて、数字はあっても、ちゃんと並べて見ていない。
これは日本の中小建設業でも、かなり近い状況だと思います。
一方で、この調査では、データを集めて、整理して、判断に使っている会社を「データリーダー」と分類しています。そうした会社は、データをほとんど使っていない会社と比べて、利益の伸びが大きい傾向があることも示されています。
年間の平均利益成長率で見ると、データリーダーは、データビギナーに比べて約50%高いとされています。
※参照:オートデスク社「レポート:建設業界におけるデータ活用の現状 」
もちろん、この数字をそのまま日本の中小建設業に当てはめて、「データ分析をすれば利益が50%伸びる」わけではありません。
ただ、
数字を並べて上がった下がっただけを見ている会社と、深く分析して経営に生かしている会社とでは、
少しずつ差がつき始めている、という事実は、無視できないと思います。
ここで言う「データ活用」も、大げさな話ではありません。
・顧客の年齢を並べてみる
・工事内容を一覧にする
・同じ人から何回依頼が来ているかを見る
それを、「だいたいこんな感じ」ではなく、一度きちんと並べてみる。
その作業をするだけで、自分の会社が
・どんな客層に支えられているのか
・どんな仕事で成り立っているのか
が、はっきり見えてきます。
データ分析というと、何か新しいことをするイメージがありますが、
実際は、今までやってきた仕事を、整理して確認する作業です。
その整理の中で、
「思っていたのと違うな」
「これ、意外と多いな」
という新たな発見が見えてくるはずです。
AIを使ってデータ分析は簡単に
ここまで読んで、
「数字を見るのが大事なのは分かったけど、実際どうやるの?」
と思った人もいると思います。
やることは、かなりシンプルです。AIを使えばいいんです。
・過去1年〜2年分の顧客履歴
・工事内容
・金額
・分かる範囲で年齢や地域
これを、CSVやExcelでそのまままとめます。
完璧じゃなくていいです。

GoogleのGeminiであれば無料で使えますので、
データファイルをアップロードして、canvasモードに切り替え、
こう頼むだけでも十分です。
「このデータを分かりやすいダッシュボードにしてください。年齢層、工事内容、地域ごとに整理して」
これだけで、月別の売り上げグラフだけでなく、
・高齢者の割合
・リピートの多さ
・特定の工事が偏っていないか
などが、一気に見える形になります。
単純な作業ですが、ここで初めて、
「思っていたより、高齢者が多いな」
「この手の工事、かなりやってるな」
と実感が出てきます。
現場の実感を、第三者に整理してもらう感覚に近いです。
こうすることで、誰の目にも見えるデータとして、従業員各自が感じている感覚を統合することができるのです。
高齢者が増えている実態
このように、ダッシュボードなどにして顧客データや工事履歴を並べていくと、多くの建設会社で、似たような変化が見えてくるのではないでしょうか。
それは、高齢者に関わる仕事が、思っている以上に増えているということです。
例えば、
・顧客の年齢層を出してみたら、60代以上がかなりの割合を占めていた
・新規よりも、過去に工事をした人からの相談が多かった
・相談者が本人ではなく、息子さんや娘さんだった
こうしたことは、感覚的には「なんとなくそうかも」と思っていても、数字で並べてみると、はっきりします。特に多いのが、同じ家から、数年おきに工事の相談が来ているケースです。
最初は
・トイレの交換
・お風呂の改修
・給湯器の入れ替え
その後、
・段差の相談
・手すりの設置
・車いすでも住みやすい家にしたい
一つひとつは普通のリフォームですが、履歴を並べてみると、
「高齢者ほどリピート依頼が多い」
「工事のついでに手すりをつけている家が多い」
などの流れが見えてくることもあります。
こうした変化は、特別な地域や、特別な会社だけに起きているわけではありません。事実、高齢者層が増えており、シニアマーケットも拡大を続けているのです。
先ほど触れた調査でも、
多くの建設会社が「自分たちは、まだデータを十分に活かせていない」と答えています。
つまり、こうした変化に気づいていない会社も、まだ多いということです。
逆に言えば、数字を一度整理して、「あ、うちもそうだな」と気づけた時点で、すでに一歩前に出ているとも言えます。
ここで大事なのは、先に結論ありきでデータを見ないことです。
まずは、
すでにそういう仕事が増えていないか
すでにそういうお客さんに支えられていないか
をフラットな視点得d確認しましょう。
数字を並べた結果、
・高齢の顧客が多い
・リピートが多い
・家族からの相談が増えている
こうした傾向が出ているなら、それは偶然ではなく、これからも続く可能性が高い変化だと考えた方が自然です。
次は、この変化を
「気づいたままにして終わらせるか」
「来年の考え方にどう反映させるか」
その分かれ目について話していきます。
分析・傾向を事業に活かせるか
数字を並べて、
「高齢の顧客が多いな」
「同じ家から何度も相談が来ているな」
と気づいたとします。
多くの場合、ここで一度は
「まあ、たまたまだろう」
「どこの会社も同じじゃないか」
と流してしまいます。
数字をただの数字として見るか、それをかたまりのある意味と受け取るか。
会社によって違いが出るのは、その気づきを、次にどう扱うかです。
・何もせず、また一年同じやり方でやる
・頭の片隅に置いたまま、なんとなく意識する
・一度、来年の考え方として整理してみる
この差は、すぐには結果に出ません。
でも、2年、3年と積み重なると、仕事の内容や客層に、少しずつ違いが出てきます。
例えば、
高齢の顧客が多いと分かっていながら、
若い世代向けの施策ばかりしていると、事業は成長していきません。
逆に、
「今のお客さんは、どんなことで困っているのか」
を意識していくと、提案の内容や説明の仕方も変わってきます。
こうした変化は、大きな投資をしなくても、今日からできます。
大事なのは、
新しい事業を始めることではありません。
すでに増えている仕事を、どう捉え直し、注力化していくか。
その視点を持つことです。
「介護リフォーム」を事業の柱のひとつにする可能性
ここまで数字を見てきて、
・高齢の顧客が多い
・同じ家からの相談が続いている
・使い勝手や安全性に関する話が増えている
こうした傾向が出ている場合、「介護リフォーム」という言葉に結び付いていきます。
と言っても、いきなり会社まるごと介護リフォームに一本化するとか、大きく方向転換するという話ではありません。
多くの会社でも、すでに
・段差をなくす
・手すりを付ける
・お風呂やトイレを使いやすくする
といった工事を、普通にやっています。
ただ、それを
「単発の工事」として捉えるか、
「高齢になっても家で暮らすための工事」として捉えるかで、
見え方が変わってきます。
手すりをつける場所はどこが最適なのか、
どういう病気でどういうリスクがあるのか、
車いすや歩行器で生活するのにどんな不便があるのか。
そういった基礎を身に着けているだけで、手すりをつけるというだけの工事が何倍もの価値を持ち、大きな顧客満足度という結果を生みます。
ここまで来ると、
「あ、うちは介護リフォーム向きかもしれない」
「介護リフォームってまだまだ伸びしろありそう」
と感じる会社も、少なくないのではないでしょうか。
フランチャイズで仕組みを導入、一人でもできる新規事業に

ここまで見てきたように、
データを整理してみると、
「うちは高齢者向けの仕事が増えている」
「介護リフォームと相性がいいかもしれない」
と気づく会社は、実際に多いと思います。
もちろん、ハードルもあります。
・制度や補助金の説明が分からない
・ケアマネや介護関係の人からどうやって仕事をもらうのか
・申請などの手続きが煩雑そうで自分でできるか不安
需要があるのはわかるけれど、手間がかかるし、集客の方法がわからないし、利益にならないんじゃないか。と悩み、二の足を踏む方は少なくありません。
そこで一つの選択肢になるのが、
介護リフォームを事業として整理しているフランチャイズを使う、という考え方です。
全く別分野の畑違いの事業を無理に始めるのではなく、すでに増えている仕事を、きちんと事業の形にする。
そのために、仕組みを借りる。
介護リフォーム本舗は介護リフォームに特化したフランチャイズとして全国で展開、多くの仲間と年間2万件を超える介護リフォームを行っています。
データ分析は、何かを劇的に変えるためのものではありません。
すでに起きている変化に、気づくためのものです。
もし数字を見て、
「これだったら高齢者向けのリフォームとして事業の柱が一本立つかもしれない」
と感じたなら、
まずは資料請求から始めてみてはいかがでしょうか。








